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執筆者の写真aromille

アロマとの出会いと乳がん闘病記

こんにちは、アロミーユの稲田です。


私は、2006年9月 乳がんの手術をしました。

何故、乳がんである事をここで告白したのか…。


手術後、アロマセラピーでケアする事がどんなに効果的で、どんなに大切だったかをお伝えしたいからです。


20歳から十数年続いたメニエール病が、アロマに出会い改善されました。


それからは、「アロマをもっと知りたい!」「多くの人に知ってもらいたい!」という思いが強くなり、気が付けば自分からアロマセラピストとして「病気になりにくい体を作りましょう!」と伝え続けています。


ところが、活動も軌道に乗ってきた折、乳がんの宣告をされたのです…

予防を勧めるアロマセラピストなのに。


それでも自分がアロマセラピストだったからこそ、改めてその効果を体験しアロマの良さをより深く知ることができました。


乳がん闘病記


私を同じように乳がんと闘っている方、または様々な病気で悩んでいる方。

一緒に闘っていきましょう。


もしも…

乳がんになって乳房切断手術をすすめられたらどうしますか?

 

手術となれば、だれでも不安はあるものです。

特にガンのように命にかかわる病気となると、本当にこれがベストの治療法なのだろうか?

と不安になりますよね…。

 

手術は一度受けてしまえば、後戻りができないのです。

自分自身、後悔しないように納得した治療法を選ぶ必要があります。

 

そのために『セカンドオピニオン』を受けることが大切です。

(簡単に言えば、病気になったとき診断や治療方針について主治医以外の意見をきくことです。)


結論から言うと、私は主治医の先生と話し合いの末、納得して手術を受けました。


本来、乳房を切除するか、温存治療を受けるかの治療法によっても体への負担や治療後の生活に与える影響も大きく変わってしまいます。

けれども病気になってしまったショックや不安な気持ちでパニックになり何が何だかわからないまま、医師に言われるがままに手術を受け、後になって後悔されている方が多いという事実があります。


もしあの時にきちんと話を聞いていれば・・・

手術を含めた治療後も自分の身体と一生向き合っていかなければならないので後悔せず前向きに進んでいけるように『セカンドオピニオン』を受けることをお勧めします。


乳がん闘病記~発見から告知~


■2006年7月中旬


お風呂に入って体を洗っていたら、左の脇にグリグリ発見! もしや?

痛くも無いのにリンパ節が腫れている、おかしい、 乳がん?

とても不安になりました。

早く病院に行かなくては!と思いましたが、怖くて怖くて行けませんでした。


■8月30日


毎日が不安でたまらなく、思い切って病院に行きました。

問診が終わり、次に触診。

ハッキリわからなかったので、即マンモグラフィと超音波検査。

結果…   「99%がん だと思います」

診断した先生から言われました。


病名がはっきりし、ホッとした気持ちもありました。

そして気が付くと帰りの車でオレンジ の香りを嗅いでいました。

今思うと、病気のことを主人や娘たちに伝えなければいけない不安を

少しでも抑えようとしての無意識の行動だったんだなぁ・・・

でも少し落ち着いたことで逆に現実が押し寄せてきて、手は震え、涙がポロポロ溢れ出てきて、しばらく車の中で泣いていました。


■9月4日


この日から検査地獄が始まりました。

どこも痛くないのに検査!検査!検査の山。

私はほんとに乳がんなのかなぁ? 乳がんになってしまったんだろうなぁ、

きっと…。 そう思いながら穿刺吸引細胞診(FNA)を受けました。

超音波で病変を確認しながら針を刺します。

これは直接細胞を採取する検査の中では最も負担が少ない簡単な検査法だそうです。

でも、正直すごく痛かったです。


この後、検査結果がわかるまで数日間怖くて怖くて眠れませんでした。

気分を落ち着かせるため アロミーユオリジナルブレンド精油「夏の香り」を枕元において眠るようにしていました。


ペパーミント、ユーカリ、レモンのすっきりした夏の香りのハーモニーに癒されました。


■9月7日


検査結果… 100%乳がん で す。

先生から告知されました。


乳がん闘病記2~家族への報告~


■9月8日~9日


母へ報告。

この頃、沖縄にアロミーユ沖縄店がありました。


手術をすると当分の間沖縄店に行けないので、先生の許可をもらって一泊二日で行ってきました。

その間に、主人と私の姉、弟から私の母に私が乳がんである事を話してもらいました。

私は父を胃がんで亡くしています。


その時母はすごい錯乱状態に陥りました。

それを知っているので、また同じ思いをさせるのが辛かったのです。

自分から母に伝えるのが怖くてみんなにお願いしました。

飛行機の中で思いました。


今、母さんはどんな気持ちで話を聞いているんだろうただただ涙が溢れてきました。

そして、気がついたら沖縄に着いていました。

主人から連絡がありました。


「出来るものなら変わってやりたい」

そう言って母は泣いていたそうです。 


沖縄の海を見ながら、また涙がこみ上げてきました。

何でこんな事になってしまったんだろう…

情けなくなってしまいました。


次は子供たちに話をしないといけません。

帰りの飛行機の中で色々と考えていたら、知らず知らずのうち、精油のペパーミントを

嗅いでいたみたいです。 


「いい香りですねぇ」   

隣の人の一言に、ホッとした記憶があります。

記憶として残ってますが、 その時はその言葉に助けられたのかも知れません。


■9月10日【娘2人へ報告】


乳がんと宣告されてから、主人と私の様子がおかしかったみたいで、

子供たちはうすうす感じてたみたいです。


ある日、娘2人が口をそろえて聞きました。

お父さん、お母さんの胸必要?

「いいやー」

主人が即座に答えた途端

「ほな決まりやなぁ!お母さん、全摘して長く生きてほしい」 

とても印象的な出来事でした。


私はすごく怖がりです。他に選択肢もあったかも知れませんが、後でまたがんが残っていたと言われるのも嫌なので、乳がんの手術を受 ける事になりました。


腕の腋下リンパ節と左胸の筋層にも何ヶ所かありました。

左胸全摘、リンパ節23個の切除となりました。


乳がん闘病記3~入院から手術~


■9月15日


手術を受けるにあたり検査が必要でした。

肺活量と心拍数の測定、心臓エコー撮影をしました。その後、主治医から、 私と主人でこれまでの全身の検査結果、病気の状態、手術についての説明を受けました。


できたら温存療法が… 先生は出来るだけ胸を残せるように、そうおっしゃいました。


「 全摘でお願いします もし何らかの原因でがんが残っていたら怖いので。そして、家族のために長生きしたい」と・・・


私はそう答えました。

もうここまで来たら、すべてを先生に任せるだけです。


■9月18日 


入院前日 仕事の引継ぎがあってバタバタとした一日でした。

さすがにドキドキして、心ここにあらずでした。 夜も眠れなく、急に不安が襲ってきて思わず主人に抱きついて泣いてしまいました。

しっかりしないと…そう思っていましたが、やっぱりダメでした。

そんなに強くないです、私。


■9月19日


入院手続きが済み、病室に案内されました。

足取りも重く…でも、個室だったので少しホッとしました。


しかし、一人になるのが嫌だったので消灯時間まで主人に側に居てもらったのを覚えています。

■9月20日【手術当日】


朝早くから看護婦さんが病室に入ったり出たりで慌ただしくしていました。

手術に関しての説明を受け、麻酔がよく効くようにと注射もされ、何が何だかわからず言われるがまま時間が経ちました。 よく覚えているのは手術室に入る前に主人に言った一言。


「じゃ行ってきます、バイバイ」

手術室に入ると、テレビで見た手術台の光景が目の前にバーンと出てきて急に怖くなり、

思わず言いました。


先生、私死にませんよね?

その後、何もわからなくなり、気がついたら病室にいました。

完全看護だったので、家族や姉たちは家に帰りました。


麻酔が切れる頃、体の中や背中が痛くて、辛くて辛くて仕方ありませんでした。

自分で体を動かそうとしたのですが、手術後で体に管が着けられていて身動き出来ませんでした。


何よりもショックだったのが、 今朝まで動いていた左腕がピクリともしなかった事、

とても驚きました。この時初めて実感し 

「あぁ~本当に手術してしまったんだ…」

誰も居ない寂しさとで、どうにかなりそうでした。


■9月21日【手術翌日】


午後からようやくトイレ用の管をはずしてもらい、少しスッキリしました。


が、左腕はリンパ節郭清をしていたのでリンパ液を排出するための管(ドレーン)が

つけられていました。


トイレ用の管をせっかくはずしてもらったのに、思う様に動かせず一人で

うまくトイレに行けず大変でした。


※リンパ節郭清…リンパ節が含まれる物を脂肪ごと切除。取り出した後、

 脂肪の中に埋まっているリンパ節を探して、がん細胞がないか検査します。


その後、リハビリに向けて先生のお話がありました。

手術の後、キズが突っ張って腕や肩が動かしにくくなったり、リンパ節郭清すると

リンパの流れが悪くなり腕全体がむくみやすくなりったりするので、これを予防するためにリハビリテーションが必要とのことでした。 


手術した私の左腕を先生が触られた時、まったく感覚がありませんでした。 

「先生、私アロマセラピストの仕事に復帰できますか?」


う~ん努力しないと難しいかもな…

そう言われ、また涙がこぼれてしまいました。


それともう一つ悲しいことが。先生の言葉で落ち込んでいたのに、今度は看護師さんから、 胸を失った患者さんの為の下着のパンフレットを見せられました。

 

手術後、胸の状態がまだ恐くて恐くて見れない状態なのに、 下着のことをもう考えないといけないのかと思うとショックでショックで… その日はほんとに落ち込んでしまい食事もあまりとれませんでした。


そんな時、うちの姉が一言…

「アロマの香りを嗅いで気分転換したら?」

私はオレンジの精油を選びまし た。


香りがすごく心に響き、少しづつ落着いたことを思い出します。

お姉ちゃん、ありがとう・・・


乳がん闘病記4~リハビリ~


■9月22日【リハビリ開始】


手術でリンパ節郭清をしていますので、無理せず少しずつ始めるようにという事でした。

1.指の曲げ伸ばし運動

2.肘の曲げ伸ばし運動

たったこれだけのことだったのですが、傷口は痛いし、腕は動かないし…

そら、こんなんだったら仕事なんかでけへんわ!って思いました。

このリハビリをドレーンが抜けるまで何回も何回も繰り返しながらやってました。

ドレーンが抜けてからは、1と2をやってから

3.腕の拳上運動

4.壁のぼり運動

5.肩関節運動

毎日毎日ほんと大変です。 


なんでこんな痛い思いをしながらしないといけないんやろう…

なんで私だけ?

なんで、なんで、

とずーっと思いながらリハビリをしていました。が、そんな時!


■9月25日


アロミーユの定休日。スタッフがお見舞いにきてくれました。

何と!アロマオイル持参で気分転換にと、 アロマの足のトリートメントをしてくれたのです。 


スタッフは、私に気を遣ってくれて一生懸命に汗をかきながらトリートメントをしてくれたのです。首のリンパも流してくれました。


そのときに思ったんです。

いつまでも落ち込んでいても前に進まない

私は休んでいるのに店は開いている…

お店を守ってくれているスタッフのためにもしっかりしないと!


その日を境にリハビリに力を入れ、めっちゃまじめで前向きな患者になりました。


その後、スタッフが足のトリートメントをしてくれたおかげで、看護婦さんがむちゃくちゃ興味をもたれ、アロマのことを色々と聞いて こられたのが楽しかったので、先生の許可をもらいリハビリに本格的にアロマ を導入しました。  


部屋は個室だったので、いつもアロマの匂いで看護婦さんが癒される~っと言いながら用事もないのに?部屋によく来られてました。       


沖縄オイルの太陽を使用し、リ ハビリする前に左腕にオイルを塗布しそれから①~⑤までを1日3回やってました。


■9月27日【先生からの話】


スタッフのパワーをもらい、前向きに頑張ろうと思ってた時、先生から呼ばれました。

手術で検査した結果が出たので、そのお話をしたいとの事です。

昼間だったので主人はいなく、次女が来てくれてましたので2人で話を聞きました。 

臓器への転移は無く、結果的には良かったそうです。


が、脇のリンパ節と胸の筋層にガン細胞があった事を説明されました。

脇のリンパ節に転移してるので、もしかしたら体のどこかにまだがんがあるかも知れないですよ。


先生から言われた時は、やはり動揺して心臓がドキドキしてました。

お母さん、良かったなぁ~胸取ってなかったらもっと大変やったで!

「これで、長生きできるから大丈夫やわ」


病室に戻ってから、娘がそう言ってくれました。

私に気を遣ってくれたのか…私は言葉にならず、うんうんってうなづき、娘の優しさに感謝してました。


乳がん闘病記5~お客さんに感謝~


病院の個室でアロママッサージオイルや精油を使っていたので、香りのある部屋になってたようです。


ある日、お客様がお見舞いにきて下さいました。

「あれ?アロミーユに来てるみたいやね!」

いつも、私たちが癒されてたから今度は稲田さんが癒されないとね

ちょうどいい機会だから、ゆっくり休んだらいいやん

お店は、スタッフさんが一生懸命に守ってくれてるから!


そう言われ、とても嬉しかったです。


気がつけば70人のお客様がお見舞いに来てくださいました。

本当に驚きと感謝の気持ちでいっぱいです。


お客様のためにも、スタッフのためにも、早く元気になって必ず仕事に復帰するぞ!

その思いが強くなりました。


乳がん闘病記6~退院~


■10月1日【退院】


看護婦さん達が退院前日

・稲田さんが退院してしまうと、アロマの香り がなくなるので残念です

・もっとアロマで癒されたいのに…

・アロマオイルはいくら位するの?

・サロンの名刺下さい とか…


ほんとに沢山の看護婦さんが色々と質問されてきたのを覚えてます。

主人いわく、ちゃっかりサロンの営業してるなぁっ~って。


アロマは僕はよく分からないけど 、 稲田さんを見てたら良いと言うことだけは確かですね

約2週間したら、抗がん剤治療も始まりますので、アロマでゆっくり気分転換してきてください。


退院の日、主治医の先生から言葉をいただきました。

色んな人から励ましの言葉をもらいほんとありがたかったです。

病院に感謝の気持ちをこめて、精油をプレゼン トさせて頂きました。


後で看護婦さんから聞いたのですが、入院患 者さんが、アロマの香りでよく眠れたとか、

痛い時に香りで気持ちが楽になったとかですごく喜んでおられたそうです。


気持ちよく退院して、家に帰ってから、主人が子供達と一緒に退院祝いをしようといってくれ、何が食べたい?


って聞いてくれてた時、私の携帯が鳴りました。

誰だろう?って見てみると、久しぶりの人からの連絡でした。

久しぶり!って言ったとたん、私の耳に入ってきた言葉に驚きました。


アロミーユのお店を立ち上げた時に、すごく すごくお世話になり私の心の支えになってた人が亡くなった連絡でした。

言葉にならず、わぁ んわぁんと泣いてしまいました。少し落ち着いてから、主人にお願いしました。

どうしても会いに行きたいから連れて行ってほしい!

退院したばかりで体力もあまりないんやから、あかん!!


どうしても行きたいからお願い!

何度も頼みました… 早く元気になって仕事に復帰する事がその人の供養になるで…

そう言われて、何とか自分でも納得をするようにしてました。


でも、心の中にぽっかり穴があいたようで、自分の気持ちに整理がつかず、どうしたらいいのか分からなくなり、メリッサのひろみさん に電話をし、自分の気持ちを聞いてもらったんです。


乳がんで手術をし、そして大切な人が亡くなり、心はボロボロでしたが、ひろみさんも主人と同じように 早く元気になることが、その人が一番喜ぶことだよ って言ってくれました。少しすづ心の整理ができるようになりましたが、何でこんな時に…って思いはなかなか消えませんでした。


それから2~3日は何も手につかず、自分の乳が んの不安と、大切な人の亡くなったことばかりが頭から離れずほんとに精神的に辛かっ たことを覚えています。


でも、落ち込んでいても前に進まないので、早く元気になって以前の自分に戻らなければ…

と心を切り替えるようにしました。


乳がん闘病記7~自宅でのリハビリ~


大切な人を亡くした 悲しい気持ちを切り替えて、早く元気になりたい

という思いで主人にお願いしました。


洗濯の竿を少し高くしてくれる?

日常生活の中での動きでリハビリをしようと思ったのです。でも、大変でした!


今まで洗濯物を何気なく干していましたが、あんなに腕の力がいるんだと改めて実感しました。


洗濯物を干し終わってから、柑橘系の精油を 入れたお風呂に約20分つかり、あがってからは太陽オイルを腕 に塗ってました。


肘から上は神経が麻痺していてあまり感覚がありませんでした。

毎朝、お風呂からあがったら太陽オイルを塗るようにしてました。


夜は、お風呂にゆっくりつかり、そしてまた太陽オイルを塗りました。

寝る前はローズジェルを腕に 塗って、鼻にもよく塗っていました。

ローズの香りでよく眠れてました。


この繰り返しを抗がん剤治療をするまで毎日続けていました。


乳がん闘病記8~抗がん治療~


【抗がん剤治療の説明】


■10月13日

抗がん剤治療をするにあたり先生からお話がありました。


私は腋かリンパ節に転移していましたので、抗がん剤治療は必要とのことでした。

(10月)4~5日に入院をして様子を見ていきましょう


様子…?

先生!副作用のことですか?

そうです

副作用ってキツイんですか?


人それぞれ症状は違ってきますが、一般的に は

むかつき、口内炎、下痢、体の だるさ、爪の異常、味覚の障害、

肝機能の低下、そしてたまに免 疫が下がりすぎて

免疫を上げる注射をすることが ありますが…


まぁ、これは使うことは無いと思います

と先生は丁寧に説明をしてくださいました。


そして、一番イヤだったのが、2~3週間したら 脱毛が始まりますと…。

やはり、女性なので髪の毛が抜けるのが一番ショックでした。

まれに、抜けない人もおられますか?


稲田さん、抗がん剤をすると通らないといけない道ですよ。

でも治療が終われば、元通りに生えてくるから大丈夫!大丈夫!

先生はそう言いました。


抗がん剤治療をするよりも、髪の毛が抜けることばかり頭から離れず、

かなり落ち込んでいました。


【抗がん剤治療開始】


■10月13日


朝から入院をし、午後2時から抗がん剤投与が始まりました。

まずは、吐き気止めの点滴をして、次にファルモルビシンの点滴ですが、

これが色が赤くすごく不気味な印象がありました。それが終わるとエンドキサン、

最後に血管を洗い流す点滴で、約3時間半かけて抗がん剤治療が終わりました。

終わった後、夕食もしっかり食べられたので、これだったら大丈夫かもと安心していました。


でも、その日の夜から最悪でした

胃はムカムカするし、これでもかって言うぐらい長時間えずくし…

その日は一睡もできず、朝になっても状態はよくなりませんでした。

それからは水も飲めず、ニオイに敏感になり気分が悪いのが増すばかりで、

こんな状態が4日間も続き大変でした。 


4~5日で退院と言われてましたが、噛む力が無く、お米一粒も飲み込めず食事もできない、人としゃべる元気も無く、本当につらい入院でした。 

結局13日間入院をし、やっと元気になったので退院。


しかし、採血の結果、免疫に関しての好中球がかなり減っていました。

再度入院をして下さい


いやです! と拒否

ぼくの奥さんだったら、絶対に帰らさないよ

とまで先生に言われましたが、どうしても家に居たかったので入院を拒みました。

   

この好中球をあげる注射の副作用がまた大変!


3日間注射をしたのですが、3日目に急に歩けなくなり、トイレも自分で行くことができなく、主人におぶさり連れて行ってもらってました。  


その日を境に、いったん寝転ぶと自分で起き上がれなくなりました。

好中球をあげる注射をすると、体が痛くて痛くて自分で思うように動けず、今度はどうなるんだろうと毎日毎日不安で…。


ある朝、その時がきました。

鏡を見ながら、髪を手ぐしで…

えっ!……


髪の毛が抜け始めたのです。そのときの様子は今 も覚えています。

手ぐしをした指と指の間に髪の毛が 挟まっていたのです。

しかもかなりの量が。もうショックでショックでその場に座り込んでしまい、しばらく言葉が出ませんでした。

 

この日のためにと、ウィッグを用意していましたが、自分はもしかしたら大丈夫かも?

という気持ちがあったのです。ですが、現実はそうでなかったのです。

やはり女性です、髪の毛が抜けることが一番許せなかったので、ほんとにほんとにショックでした。  


抗がん剤の副作用はほんとに怖いです。人それぞれ かも知れませんが、体はボロボロ、味覚l障害になる し、精神的にもパニックにもなるし。

 

なんでこんな病気になってしまったのかなぁ~って、こんな状態がこれから続くのかって思うと、気持ちの切り替えにすごく時間がかかりました。

 

そして日にちがたつにつれて髪の毛だけではなく て、まゆ、まつげ…と体毛まで抜けてい くのです。


第一回目の抗がん剤治療は、私の中で一生忘れられない出来事でした。  

今でも主人に言うのですが、もし再発して抗がん剤をしないといけなくなっても絶対にしない!!!


って言います。

入院を拒否して家に帰った頃、白血球が500でした。

今考えると恐ろしいことです


先生もほんと、よく帰らせてくれたと思います。

先生は心配して、毎日毎日電話をくれました。

どうや?何もないですか?

はい、大丈夫です。


ある時、目が真っ赤になってしまって先生に慌てて電話しました。

目がおかしいんです!

何したんや?!


なんにも?…あぁ、ただ掃除機かけようと思ってかけただけです。

1時間くらいしたら結膜炎みたいになってしまったんです。


何てことするんや!

何もするなって言ってるやん!!

むっちゃ怒られてしまいました。


免疫力が弱く、掃除機の排気で目に菌が入ってし まったようです。

普通に掃除機もかけられないんです よ。

免疫が落ちるって、白血球の役目ってこういうことなんですね、

健康のありがたさを痛感しました。


絶対安静!って言われてたのに…本当に恐ろしいことです。

抗がん剤治療の苦しさは、今思い出すだけでもつらいものです。

思い出して、これを乗り越えなければ…


と思う今、パソコンに向かってるこの時も苦しいです。ですが、書きます。

抗がん剤治療2回目…


このまま元気でおれんねんやろか~

どうしたらこの苦しさを解消できんのやろ

アロマセラピストやねんから、アロマで何とかでけへんねんやろか?

 

3回目…

そうや!スタッフに足つぼしてもらお!

病院からの帰りの途中、サロンに予約を取って 足つぼをしてもらいました。

これがむっちゃラクになってん!! 


胃のむかつきは無いし、関節や筋肉の痛みもラクやったし…

あとは、手がむくまないように自分でもアロマ ハンドケアを毎日していました。


4回目…

抗がん剤投与中の時間がすごく長いので

好きな精油を嗅ぎながらすればいいのでは?

これもまた、すごく気分転換になりました。

 

そうやって1ヶ月に1回x4回、3週間に1回x8回の抗がん剤治療を受けながら

アロマケアも取り入れていたの でした。


乳がん闘病記* アロマを使って術後ケア


乳がんの手術をすると乳房や乳腺だけではなく、通常、脇の下のリンパ節もとります。


脇の下には、神経や腕の筋肉に栄養を送る血管 が沢山通っているのですが、手術時に血管や神経を切断されてしまいます。

そのため、リンパの流れが悪くなり腕や耳下腺などが人に 比べてむくみやすくなり、めまいや、耳鳴り、難聴などになりやすいとも言われています。 


病気のストレスをため込み、脳に悪影響が行き脳からの命令がうまくいかなくなり、手術で負担がかかったところに障害 が出てくることもあります。

私も経験していますがガンは、いつも命と向き合って行かないといけないので、常に不安があります。そういう事がストレスになり、病気を引き起こす原因にも なってしまいますね。


そこで!


乳がんの術後ケアとして、私がいつも気をつるけていること&アロマケアをご紹介しますね。

※以下の乳がん術後ケアは稲田が実際に行い効果のあったものですが、個人差もありますので必ず担当医師と相談の上行うようにし てください。


リン パの流れを良くしてあげる

トリートメントオイルを使用してリンパを流す際には、必ず手術の傷口がふさがって

から、手術していない方の腕から行ってください。

動かす方の手をしっかりと密着させ、手の押す力も弱くゆっくりと滑らせましょう。

まず、耳下腺から鎖骨に向かってや さしく流してください。

その後、鎖骨に沿って軽く手を滑らせ、やさしくほぐしてください。

これはとっても大切なことです、鎖骨のリンパ節ケアになります。

鎖骨の上を押さえた後、鎖骨の周りを優しくほぐし、首を伸ばしたり回したり

するようにしてくださいね。


その後にこんなケアもしています。

指先から・・・



すーーーーーっと



肘を曲げて



肘から脇の下に滑らせます。





リンパを流す時は沖縄オイルの太陽が おすすめです!血流促進やリンパの流れを良くしてくれる ローズマリー、ジャスミンが 配合されていま す。老廃物の排泄やむくみの改善にも効果的です。オイルを塗布するようなやさしいタッチで行ってください。

ハーブティーのすすめ₍水分を良く摂ること)

精油でリラックス


乳がん闘病記* 抗ガン剤治療中のアロマテラピー


抗がん剤の種類によりさまざまな副作用がありますが、それぞれに対して予防対処方があります。担当医とよく相談してアロマテラピーを 取り 入れるのもひとつの方法です。


実際に私も先生の許可をもらい、抗がん剤治療中もアロマテラピーを導入 していました。私の抗がん剤治療中のアロマケアをご紹介します。


【吐き気・嘔吐】


抗がん剤を投与する前に、副腎皮質ステロイドホルモンが吐き気止めとして処方されますが、人によっては24時間以内に現れる急性嘔 吐、24時間から一週間して起こる遅延性嘔吐、精神的なものが原因となって起こる予期性嘔吐があります。


精油イメージそれぞれの対処法は 様々ですが、共通して言えるのは投与中にリラックスすることが大切!


好きな精油をそばにおいて、香りを嗅ぎながら本 を読んだり、音楽を聴いたり、テレビを観たり…と気分転換をしながら治療を受けると、ずいぶんと違ってきます。


【倦怠感(だるさ)・口内炎】


抗 がん剤が口の中の粘膜にダメージを与え、ひりひりしたり、口内炎が出来たりします。

こまめにうがいをすることが大切と聞きました。


しかしそれだけではと思い、家でアロマオイル (太陽オイル)を使い、足裏のマッサージをよくしたり、体調のいい日はスタッフに本格的なアロマの足ツボケアをしてもらってまし た。


【肌や爪の異常】


肌が黒くなったり、シミができたり、爪が黒くなったり、割れやすくなったりする場合があると聞いてました。

確かに同じ時期に抗がん剤 投与をされた方がこんな症状がでてすごく悩んでおられました。


でも私は、毎日身体や顔に精油成分の入った ジェルやオイルを塗っていたおかけで、肌や爪は黒くならず、シミもできませんでした。逆によく看護師さんに肌がと てもきれいですねと感心されてました。

   

人それぞれ個人差はありますが、私はアロマケアのお陰でずいぶん助かりました。

でも、もう抗がん剤治療は絶対やらない!!

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